新・田舎暮らし入門

ブレない田舎活(いなかつ=田舎暮らし活動)5つの心得

さて、田舎暮らしを目指しはじめたはいいけれど、実際にはその道は決して平坦ではなく、さまざまな困難が待ち受けていたり、他人からの干渉に戸惑うこともまた事実。そしていつしか田舎暮らしを挫折してしまうという方も少なくありません。田舎活(いなかつ)中に心が折れそうになったときにはここに書かれていることを思い出してみてください。ブレない田舎活(いなかつ)を成功させるための心がまえについてまとめてみました。

1.田舎暮らしマインドをハッキリとさせておく

自分はなぜ、田舎暮らしがしたいのかということを他人にキチンと説明できるくらいにブラッシュアップしておくことが必要です。これはなにも理論武装をすすめている訳ではありません。田舎暮らしをしようと決意してから実行にいたるまでには、実は本人自身も決めかねてしまうことが多々あるからです。その際に他人にもハッキリと示せるような具体的な考えや熱意、ビジョン、ポリシーといったものを持ってさえいれば、きっと方向性や判断に迷うことが少なくなるはずです。つまり、明確な基準、立ち返れる原点を自分自身のなかに見出しておくべきだということです。そうすれば、たとえば反対している家族を説得する際にも田舎に移住したい理由をスラスラと説明する一助になるはずです。それはまたあなた自身のためでもあり、身近にいる方々への礼儀でもある訳です。

 

2.とにかくまずは動いてみる

「○○活動」が盛んな昨今。なにについても言えることかもしれませんが、まずは行動することです。よく言えば「思い立ったが吉日」、悪く言えば「猪突猛進」くらいがちょうどいいのかもしれません。待っていても田舎暮らしの情報は向こうから歩いてきてくれません。やみくもでもいいから行動したところにはじめて「新たな出会い」が生まれるものです。偶然の出会い、セレンディピティしかりです。これらはすべてあなたが動きまわった結果であることを肝に銘じておくべきでしょう。

 

3.他人まかせにしない

まずは他人に頼らず自分でやってみることです。田舎暮らしの主役はあなたです。主役のあなたが本番のステージに立たなければドラマは何もはじまりません。たとえば、田舎暮らし向きの土地をさがしていたとして不動産業者さんがめぼしい物件情報を提供してくれたとします。この情報だけで満足するかしないかがこれから先の運命の分かれ道と言っても決して過言ではありません。つまり、その情報は正しい情報なのかどうかを直接、現地に行って確認するくらいの行動力が望まれるのです。よくテレビの刑事ドラマなんかで古参の刑事役が「すべては現場だ。自分の足で稼げ」っていうアレです(笑)。インターネットでググるのもいいですが、それがすべてではないということです。結局、なんでもそういうことなんだと思います。そうした目に見える努力を積み重ねていれば、おのずと周りから理解者や協力者があらわれてくるものなのです。

 

4.「地元」をリスペクトする

田舎暮らしの地元の方はこれから先のあなたにとって、とっても大切なキーパーソンになり得ます。これはなにも「地元の方に媚びへつらえ」と言っているのではありません。あなたはあなた、地元の方は地元の方で良いわけですが、それぞれの立場を理解し、尊重するという「異文化コミュニケーション」が大事です。ましてや、地元の方々から見て、あなたは「どこの馬の骨の者かもわからぬ新参者」な訳ですから謙虚な姿勢を示すのがちょうどいいくらいです。たとえ初対面であっても、「感じのいいひと」をないがしろにする人なんて田舎にはそんなにいません。もし、あなたが田舎暮らしで新しい事業を立ち上げようと考えているのなら、もともと保守的な傾向の強い地元の方々の理解や協力なしにはそのビジネスは成り立たないと考えた方がよいでしょう。

 

5.経済センスをおろそかにしない

都市部の生活者が田舎暮らしを考えたときに往々にしてつまずきやすいのが「おカネの問題」です。まず、十中八九、収入減になることだけはくれぐれも覚悟しておく必要があります。さらに言ってしまえば、一時的な「無職状態」になる方がその大半ですから「収入ゼロでやっていける貯金額とその期間」を特にしっかりと逆算しておきましょう。これらについて、厳密であるに越したことはありませんが、そんなに神経質になる必要もありません。だいたいの目処や計画が立つ程度で大丈夫です。細かいようですが、同じ人であっても都会で生活しているのと田舎暮らしをするのとでは収支のバランスや感覚が明らかにちがいます。同一人物が住環境がちがうだけでこれほどまでに経済感覚が左右されるものかなと驚くくらいです。田舎暮らしの某先輩は「貯金額は精神的余裕に比例する」と言ってましたが、言い得て妙だと感心したものです。田舎暮らしはそれほど甘いものではありません。すでに田舎暮らしをされている方々を見渡したときにシビアな自己管理能力と経済感覚を持っている方のほうが田舎暮らしを十分に楽しんでいらっしゃる傾向にあります。

 

いかがでしたか。ひととおり読んでいただければおわかりのとおり、どの心得も常識的なものばかりです。つまり、田舎暮らしはそんなに不安がらなくても大丈夫!ということです。社会人としてのルールやマナーをわきまえているあなたならきっと愉快な田舎暮らしをエンジョイできるはずです。「苦あれば楽あり」ともいいますし、さあ、あなただけの田舎活(いなかつ)を思いっきり楽しんじゃいましょう!

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